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平成14年7月1発行 |
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本年6月より改正道路交通法が施行されるなど、ここ数年教習所を取り巻く環境は年々変化している。その中で自らも新しい技法を開発し、それを積極的に取り入れているのがところざわ自動車学校である。 同校では技能教習の統一を図る目的で開発された「レッスン5」(教習車両に乗車したまま一部の教習項目導入5分間を使用し、解説ビデオを見せることにより教習内容の確認を行なう)、「A.S.S(オールマイティ・シミュレーション・システム)」(屋内に夜間や雨天・濃霧などの状況を実際に再現し、教習生に体験してもらうことにより教習効果を上げる)など数多くの独自な教習方法が行なわれている。 久下管理者は「出たアイデアを具体化し、いかに効果的に教習に結びつけるかが大切です」と語る。実際に社内の職員の手で開発された教習機器は前述「レッスン5」「A.S.S」をはじめ6種類もあり、特許も取得している。現在は新しい機器を開発中とのことで、その完成が待たれているという。さらに「教習指導員全員が新しい教習機器の扱いができることによりさらに教習効果は高まるのです」と語る。新しい発想・アイデアを次々と発案できる環境とそれを具体化するにはどうすればよいか、という社内の共有意識のもとで「進化する自動車学校」を実現することにより環境の変化に柔軟に対応している。そして一旦開発した教材においても常に見直しをすることにより教習の新しさを保っている。 新世紀における自動車学校像を確立するためには環境の変化を自ら創り続けることが重要であると感じるとともに、立ち止まった時点で組織は活性化しなくなるということを強く感じさせてくれる自動車学校であった。 |
久下管理者
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県内最北端、風光明媚な武甲山の麓にある秩父自動車学校で、「組織は人なり」をモットーとし「和」の精神を重視しているという松浦管理者に組織づくりについて話を伺った。 まず新年には全職員が『新年の抱負について』というテーマで論文を書き、各自がしっかりとその年の目標を掲げる。その内容は指導方法の改善、資格取得への挑戦などや、家庭内の目標や体力増強などと内容も多岐にわたっている。その論文を松浦管理者が一人ひとり職員の顔を思い浮かべながら、丁寧にじっくりと読み込んでいく。そして年間を通じて全職員とじっくりと時間をかけて面接をし、各職員の仕事の目標や要望などを聞いたり、個人的な相談にものって、常にプロ(職業人)として職員一人ひとりが全力を尽くせる状態にできるように努めている。 「この時間を松浦管理者が捻出するだけでも大変ですね」と聞くと「人が教習所の要 (かなめ)ですから、このための時間はしっかりととっています」と明答された。 各職員のしっかりとした目標意識と、肌理(きめ)の細かいコミュニケーションが組織間の潤滑油となり、秩父自動車学校の強いチームワークを作り出している。 教習技能競技大会北部地区大会では、平成12年優勝、平成13年準優勝という結果に結びついており、「今年こそは県大会で是非入賞したい」と松浦管理者は強い意気込みを見せていた。 |
松浦管理者
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本年4月11日より、「チサン自動車教習所」は40周年記念行事の一環として「アイ・ドライビングスクール〈川口〉」に所名が変更された。高層マンションが林立する住宅街という恵まれた立地条件にあり、絶え間なく人が行き交い活気に満ちている。 当所では、「免許を取らせる教習に終始してはならない。 優秀な運転者づくりが教習所の使命である」という教えを確実に定着させるために、比佐管理者を中心として、積極的に職員の資質向上に努めている。 そのための職員教養は、集合教養と個別教養に明確に分類されている。 集合教養は主に毎朝教養のなかで行われる。指導員としての意識の高揚や使命感の醸成、そして地域の交通安全教育センターとしての教習所のあり方など刻々と変化する教習所を取り巻く環境に対応できるように、この集合教養を通じて職員全体に浸透させている。 個別教養は、その時期をとらえた機会教養として、幹部による個人面接指導や班長等への同乗指導などが随時行われ、自身の教習を客観的に見つめなおす機会を与えている。 その他、全指導員に効果測定を実施し学科教習の内容を完全に修得させることにより、指導員としての知識を涵養(かんよう)し、資質の向上を図っている。 さらには、「教習技術若手研究班」を設置し若手指導員が自発的、積極的に教習等を改善できるようにしている。 「職員の資質向上は永遠の課題であり、これを実現しなければこれからの時代は生き残れない」、比佐管理者は力強く語ってくれた。 |
比佐管理者
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きれいに整備されたコース、そして建物に入ると白く塗られた空間からは清潔感が漂う。さらにこの教習所からは活気が溢れている。それは職員からだけではなく、教習生からも感じられる。 東武こしがや自動車教習所には目安箱があり、そこから教習生の声を集める。もちろん通常のアンケートも行っている。教習生からのクレームは指導員と教習所に対する素直な意見であるとして、帯津管理者はアンケート調査等の分析をし、職員の資質の向上に役立てているそうである。 アンケート調査を行うのは教習生にだけではない。職員に対しても行っている。指導員からアンケートを無記名で取り、管理者に何を望んでいるか等、現状を把握するうえでとても役立っているそうだ。アンケートに対するコメントは大事なことで、できるものはすぐに行う。職員の声の反映により、みんなのやる気が高まった。例えば建物内の各部屋の内装、修繕工事。教習所の建物の塗装に関しては、ほとんどが指導員の手によるもの。 「環境を整備すれば精神的に落ち着ける。それは教習ミス、不祥事案の防止につながる」と語る帯津管理者。これらの事全てが職員の意識改革であり、組織の活性化となっているのだ。教習生、職員から積極的に意見を聞きハードだけでなく、ソフトの環境も整えていく。教習生の声、職員の声を大切にする東武こしがや教習所だからこそ、これだけの活気を感じさせるのだろう。 |
帯津管理者
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年間5,000名以上の卒業生を輩出するセイコーモータースクールは、東武東上線ふじみ野駅に近い閑静な住宅街のなかにあります。色鮮やかな薔薇の花が所内一面に咲きほこる、美しい自動車教習所です。 職員の資質の高さが自慢という堀管理者は、「職員の公正な扱いと正しい評価」を念頭に、明るい職場づくりを心掛けているそうです。職員との接点を多くして、報告を真剣に聞き、話し合い、一緒に考えることにより、職員一人ひとりを良く知ること。そして、これを正しく評価することが大切だといわれます。 こうした職場理念が端的に現れているのが、グループ制による教習システムです。セイコーモータースクールでは、1グループ11〜12名で、9グループの編成となっており、各グループは責任を持って教習生の卒業まで指導する制度となっています。グループのマネージャー・サブマネージャーは全員が検定員の資格を有し、組織の中核として大きな権限と責務を担い、職員の勤怠から教習生のスケジュール管理に至るまで、幅広い業務に活動しているそうです。指導員の皆さんは、明日のグループマネージャー・サブマネージャーを目指して、日々切磋琢磨しています。管理者は、マネージャー会議により、全体を統率します。加えて、各グループは11項目に及ぶ評価項目で厳格かつ公正に評価され、互いに競争を通じて、刺激しあっているそうです。 厳しさのなかに明るさがある、セイコーモータースクールは組織としての完成度が極めて高い教習所です。 |
堀管理者
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荒舩管理者は「まず立派な教習をせよ」と職員に求めている。それは現在の教習所を取り巻く環境を全職員が強く認識し、実りある教習を毎時限行なうことで教習生に信頼され、それが最終的には教習所の存続・繁栄に繋がるとの考えからである。 社内ではSDカードの取得率一覧や教習生のアンケートを表にまとめ月一回全職員に配布し、教習生は何を求めているのかを把握し、どのような教習を行えば効果が上がり、信頼が得られるかを自己で考え、それを教習に反映できるようにしている。 また検定終了後、必ずミーティングにより検定結果からみた教習成果を反省検討し、翌日の朝礼において教習指導の改善点を全指導員に浸透させ迅速に良い教習を行なうため役立てるなど常に教習生のための教習、そして教習生の立場にたった指導を何よりも大切にしているという。 一人でもクレームのある教習指導員がいるとそれが教習所全体の評価を下げることに繋がるという意識を持ち、各職員の行動が「21世紀を生き残るか否かを左右する」という危機感を持たねばならないと語る。 「教習生は自分が卒業した教習所を今でも覚えています。そのときの印象がその人の一生の運転をも左右すると言っても過言ではないのです。言い換えれば、交通社会の安全は教習所職員一人ひとりが生み出すものなのです」と初心運転者教育の重要性を語り、「教習所において最大なる投資は人材育成そのものであり、人の育成無くして教習所の存続は成り立たないのです」と荒舩管理者は力強く語った。 |
荒舩管理者
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