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平成15年7月1発行 |
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県内最古の伝統をもち、普通免許取得者の各教習所別事故者率でも県内でもすばらしい成績を残している埼玉県自動車学校。 こちらでの職員に対する資質の向上方策を尋ねてみた。「結果と原因との相関関係を重視した取り組みを行っています」と語るのは管理者(現専務理事6月1日付)。すなわち、教習生が学科試験や技能検定で、どのような点においてつまずくのか、つまずかないようにするには予めどのような手を打ったら良いのかを、結果と原因の相関関係としてとらえ、職員の創意工夫により根源的な問題解決を目指しているという事だ。 この取り組みによって、常に教習生の立場に立って考える習慣が身につき、おのずから職員の資質の向上が図られる。さらに、検討結果等の資料化の徹底と活用、各問題点に対する個別の検討結果をその場限りとせず努めて資料化し、誰でもその時点における到達点を確認できるようにもしている。 「この他にも職員からの業務に関する提案制度を設けていて、提案は教材に関して等様々であるが、積極的に採用している。それにより職員はやりがいを感じ、また頑張り、考えるようになる。前向きの姿勢が大切で、各人が考えること、これが資質の向上」と最後に語ってくれた。 モチベーションをいかに高めるか、それは大切なことであるがまた大変難しいことでもある。その環境を整えつつさらなる前進を目指す埼玉県自動車学校であった。 |
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「一瞬一瞬の出会いに対して常に誠意を持つことでしか、人を喜ばせ感動させることはできない」と語る中澤管理者の下、「気持ち良く通っていただける教習所」を目指す蕨自動車教習所は、職員の資質はもちろん教習所全体の質的向上を目指し、様々な取り組みを進めている。忙しい業務の中、教習委員会など教習や事務の階層別検討会を開催し、結果を月1回の定期全体会議で全員にフィードバックするなど、ひとつのテーマを繰り返し検討する機会を設けている。また、教習におけるグループ担任制を活用して常に少人数で密度の濃い話し合いを頻繁に繰り返している。 このようなミーティング形式の研修以外にも、地域の交通安全教育センターとしての役割を強く認識した実践的な取り組みも実施している。その中で、「親と子の交通安全大会」は蕨自動車教習所を最も特徴付けるものであろう。このイベントには150名もの幼稚園児が母親とともに参加し、交差点の通行練習や交通ルールを楽しく学べる機会となっている。回を重ねるごとに、地域一体となり盛大で充実した内容になっている。こうした職員主導のイベント推進も資質向上に大きく貢献し、社会的役割の自覚を高めている。 こうした数々の取り組みの土台になっているのは、冒頭に触れた管理者の言葉に象徴されている精神である。日々の地道な取り組みを通じ、顧客視点からの発想を忘れる事無く、常に前向きに資質向上を目指す蕨自教の姿に、我々は学ぶべき点が多いのではないだろうか。 |
中澤管理者
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県内に3つある太陽グループの一翼を担う行田自動車教習所は教習指導員38名、年間約2,100名以上の初心運転者を輩出している自動車教習所である。一歩足を踏み入れると校舎の西側には綺麗な合宿寮があり、一階の食堂では教習生の賑わう声が響き渡っていた。ロビーでは受付の事務員さんと干川管理者が笑顔で出迎えてくれた。 現在、行田自動車教習所が最大の目標に掲げているのは「教習生の心にひびく教習と全ての合格率の向上」である。干川管理者は日頃から職員に対し「私たちの給料は教習生からいただいているという事は忘れてはならない」と話し、一時限を大切にし少しでも充実した教習を心掛けるように諭しているという。たとえば、所定の時間内に教習生の個性に応じて、効率的かつ質の高い教習をどの程度遂行したか文章を作成させる徹底振りである。また、社内報「NOW」の中でも「仮免学科試験合格率向上に向けて」という題材で特集が組んであった。その他にも初心運転者交通事故・違反対策技能早見表を作成し、プロジェクトも組んでおり教習所全体で努力している姿が見受けられた。「指導員一人ひとりが創意工夫を凝らした教習を実施することにより、自らの資質の向上を図ることになり、その為に自己研鑚に励む指導員の姿は、教習生の学習意欲も促し満足感にも繋がる」という。最後に「指導員の意識改革はかなり進んでいますよ」と話した管理者の目は輝いていた。 |
千川管理者
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西武池袋線西所沢駅より徒歩5分とアクセスに恵まれた所沢中央自動車教習所。コースには桜の巨木が鎮座し、春爛漫の情景が容易に想像できる。 「交通安全教育を実践する者は、優れた洞察力と良識を兼備した立派な社会人でなければならない」という理念の下、ここで人材育成、資質向上方策の陣頭指揮を執るのは設置者でもある柏俣管理者と南中道(みなみ)所長である。 人材育成の成否は、それを部下に説く上司の能力や人間的魅力に依る。上司が部下を見抜くには3年かかるが、部下が上司を見抜くことは3日でできるという。上司たる者は部下に背中を見せながら自ら率先して模範と方向性を示し、徹底的に自分自身を理解させなければならない。 また教習の場においては、教習生が自分自身で考え、安全な運転行動がとれる技術を身につけたとき、それは指導員にとっての至福の喜びであり、これが教習の醍醐味である。この醍醐味を数多く味わえるような指導員に育成することが上に立つ者の責務である。 指導員はこの醍醐味を覚えて、長期的な人生の目標に向かって邁進する。失敗を恐れずに進化する。失敗は通過点であり、成功に到達すれば通過してきた全ては成功への道程となる。往来しているうちに我々の足場は固まる。 柏俣管理者の豊富な経験から泉のように湧き出る含蓄のある言葉は、まさに“ism”にあふれている。Kashiwamata−ismの浸透により、ここ所沢中央の更なる飛躍を確信した。 |
柏俣管理者
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さいたま市の西端、アンモータースクールは平成11年8月に旧錦ヶ原自動車教習所から名称変更いたしました。昨年7月に新校舎も完成し、「環境は人なり」という社是のもと、安全行動のとれる運転者の育成に向けて、猪管理者以下全員が一団となり努力しているそうです。 「今求められているのは教習生から指定される教習所であり、そのためには教習水準の向上や指導員の資質向上により安全マインドの高い運転者の育成が肝要。そこで、組織的な取り組みと個々人の自己研鑚が重要であり、そのためにはまず幹部自らが行動する」と管理者は語ります。 そこで教習所では、グループ長会議による問題点の提起、意見交換、改善策の周知徹底と実践を励行しており、外部講師による職場研修なども実施しているそうです。面白い取り組みとして、近隣のお寺からご住職を招き、安全マインドを高めるための特別安全講話を教習生および指導員に対して実施しています。「交通安全教育は心の教育」という考えの現れとの事でしたが、地域社会との交流を深め、事故防止にも高い効果を上げているそうです。 個々の職員が誇りと自覚を持ち、マンネリを排し、問題意識を持って自己研鑚に励む。他の職員を参考にしながら、サービス精神を持って教習効果を上げていくことが重要。埼玉県屈指の激戦区に位置するアンモータースクールは、教習の質の向上に向けて無限の可能性をみせてくれます。 |
猪管理者
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熊谷自動車教習所は、人口15万人超、埼玉県北部の中核都市である熊谷市の中心部、国道17号線とJR高崎線に挟まれた場所に位置します。指揮を執るのは本年4月より就任された小舟管理者です。県警時代は主に刑事畑を経験されたとの事で、厳格な中にも優しさを秘めた、含蓄のある言葉で資質向上の大切さを語られます。当面の基本方針として、教習全般を通じ、交通事故を起こさせない指導の徹底を挙げられる管理者は、まずは組織全体の精鋭集団への脱皮が必要と説きます。「常に自己研鑚を怠ることなく、新しい資格の取得に努力せよ。これが自己啓発であり、個人の能力の向上が組織の力の強さとなる」。この具体例として、熊谷自動車教習所では、有資格者22名(平成15年4月現在)と比較的小規模な教習所にも関わらず、大型二種の指定を目指しているそうです。「取れる資格は全て取る、これが資質の向上に繋がる」。また新任教習指導員についても、全員に中部日本での講習を受講させ、ワンランク上の教習指導を目指しております。 「組織は大きくないが、指導員の実力は極めて高いと言われるような少数精鋭集団」の構築に向けて、管理者の挑戦は今始まったばかりです。 |
小舟管理者
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